『ゲド戦記』の世界観をもっと楽しむ為の豆知識
ジブリアニメ"ゲド戦記"の世界観をもっと楽しむ為の豆知識・情報を集めてみました
ゲド戦記 キャッチコピー
見えぬものこそ。
かつて人と竜はひとつだった。
父さえいなければ、生きられると思った。
ゲド戦記 豆知識
ゲド戦記とは
『ゲド戦記』の原作は60年代からアーシュラ・ル・グウィンによって書かれ、不定期に出版されているシリーズものの小説です。
ゲドの顔の傷
ゲドが顔に傷をつけたエピソードは、このシリーズの記念すべき最初の本、『影との戦い』で描かれています。
血気盛んな若者だったゲドは、その天才的な魔法の才能ゆえにおごり高ぶって暴走し、禁断の魔法を使って死者の魂と共に「影」を呼び出してしまいます。
その「影」との戦いのはてに、顔に大きな怪我をして、一生消えない罪のように傷跡が残ることになるのです。
映画や、『壊れた腕輪』以降の本の中で、穏やかな大魔法使いの風格をもつゲドにも、こんな時代があったのだということを、顔の傷をみると思い出します。
テルーの顔のあざ
テルーの顔のあざは、あざというよりはケロイドです。幼い頃、両親に火によって焼かれたためにつきました。「それだけに、命の大切さを知っている」という解釈が映画での人物像のベースにあるような印象を受けました。
映画では美しい少女ですが、原作では右目はつぶれ、右半身が火傷あとに覆われた、醜い姿をしています。テルーの姿が醜く、声もつぶれていることは、原作では重要な意味を持っているように見えます。
テナーの過去
映画の中で、「アチュアンの墓地を思い出すわ~」とテナーがつぶやくシーンを覚えていらっしゃいますか。
これは、原作を全く知らない人には意味不明だったことでしょう。
ゲド戦記2作目の『壊れた腕輪』では、カルガド帝国で生まれながらの大巫女で、一生をアチュアンの墓地に幽閉されて過ごすはずだったテナーが、ゲドに救い出される話が描かれています。
巨大な墓地で「テナー」という名も奪われ、「海をみたい」と思うことさえなかった彼女が、自然の中で農業を営む姿は、感慨深いものがあります。
この農業のシーンは、映画がお気にめさなかった原作者も唯一認めているようです。
ゲド戦記 作者監督
ジブリ映画『ゲド戦記』は、宮崎駿監督のご子息、宮崎吾郎氏の初監督作品です。
真の名とは?
ゲド戦記の世界「アースシー」では神聖文字で表記される「真(まこと)の名前」が存在する
真の名を知る者はそれを従わせることができる。人は己の真の名をみだりに知られぬように、通り名で呼び合う。
ジブリ作品との意外な共通点
『ゲド戦記』と漫画『ナウシカ』
・ハイタカとユパが、廃村を見つけて世界の衰退を予感する。
・アレンとナウシカが、怒りで我を忘れ多数の敵に切り掛かり最後は敵に捕まる。
・アレンとナウシカが、影のような敵に襲われる。
『ゲド戦記』と『シュナの旅』
・人買いの車を襲って救出する。仲間は逃げ出すが、他の奴隷は無気力で逃げようとしない。
『ゲド戦記』とアニメ『長靴をはいた猫』
・事件を起こし城から逃げる主人公→旅の仲間と合流→ヒロインと出会う→悪者がヒロインを誘拐→敵城に侵入→塔の頂上で対決し勝利
『ゲド戦記』とアニメ『太陽の王子 ホルスの大冒険』
・一人ぼっちの主人公がオオカミに襲われ、最初の味方に助けられる。
・主人公は敵に心の闇を見抜かれて仲間になるよう誘惑される。
・主人公は「剣」が使えた時、一人前と認められる。
ゲド戦記 登場人物
エンラッドの王子で17歳のアレン
顔に火傷の痕がある少女のテルー
アースシーの大賢人のハイタカ(ゲド)
ハイタカの昔なじみのテナー
永遠の命を得るために、禁断の生死両界を分ける扉を開いた魔法使いのクモ
人狩りを生業とするクモの部下のウサギ
エンラッドの賢王で、アレンの父の国王
アレンの母の王妃
都城ホート・タウンに住む、もとまじない師の女主人
常習すると死に至る麻薬・ハジアを売っている男
エンラッド国王の側近の老魔法使いのルート
など。