【絶滅危惧種】コツメカワウソって飼ってもいいの?

過剰なブームは確かに考えものですが、可愛い生き物を見たい触れたいと思う我々の欲求は抑えがたいものだと思います。正しい入手ルートや飼育に関する知識を得ることがコツメカワウソを守る第一歩になるかと思いまとめてみました。

カワウソについて気になるツイート

コツメカワウソはワシントン条約で保護されてる?
条約で保護されてるのにペットとして飼っていいの?
そもそもワシントン条約とは?
密輸されてる?今いるコツメカワウソは大丈夫なの?

ワシントン条約とは

ワシントン条約は,野生動植物の国際取引の規制を輸出国と輸入国とが協力して実施することにより,採取・捕獲を抑制して絶滅のおそれのある野生動植物の保護をはかることを目的とする。
出典 ワシントン条約 | 外務省

コツメカワウソはワシントン条約で保護されてる

この条約は、絶滅のおそれがあり保護が必要と考えられる野生動植物を附属書Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ3つの分類に区分し、附属書に掲載された種についてそれぞれの必要性に応じて国際取引の規制を行うこととしています。
出典 ワシントン条約について(条約全文、付属書、締約国など)(METI/経済産業省)

ワシントン条約は絶滅のおそれの程度によって、附属書I・Ⅱ・Ⅲに分類され、国際取引が規制されています。

コツメカワウソは附属書Ⅱに分類
出典 ワシントン条約 – Jinkawiki

現在必ずしも絶滅のおそれのある種ではないが、その標本の取引を厳重に規制しなければ絶滅のおそれのある種となるおそれのある種又はこれらの種の標本の取引を効果的に取り締まるために規制しなければならない種。
輸出国の許可を受けて商業取引を行うことが可能。

コツメカワウソがワシントン条約で保護されてるのは本当でした!
さらにコツメカワウソは国際自然保護連合(IUCN)によって、レッドリストに指定されていました。

条約で保護された生き物は飼っていい?

附属書 II や III は原産国政府の許可書や原産地証明書をともなった取引が可能
出典 ワシントン条約Q&A | ワシントン条約情報と野生生物取引情報:トラフィックイーストアジアジャパン

附属書 I に掲載されているものは、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)」において 国内取引が原則的に禁止されています。

実はウーパールーパーもコツメカワウソと同じ附属書Ⅱに入っています(ただしウーパールーパーは日本国内の繁殖技術が確立されているため流通に支障はない)

カワウソと密輸の関係

"一匹100万円"カワウソ人気を背景に密輸を試みる日本人も | Abema TIMES
2017年8月13日にタイで4匹のカワウソを不法に国外に持ち出そうとして日本人の男が逮捕

かばんにカワウソ10匹、バンコク空港で日本人男逮捕 | newsclip (ニュース、社会のニュース)
2017年6月11日、バンコク郊外の空港で、生きたカワウソの子ども10匹をスーツケースに入れてタイ国外に持ち出そうとした日本人の男が保護動物を密輸しようとした疑いで逮捕

今年に入って日本人が関わる事件が3件も摘発されました
出典 カワウソブームの裏で|スタッフブログ|WWFジャパン

過去にブームとなった、スローロリスやリクガメ類と同様、違法な捕獲や取引のターゲットになりつつあることが懸念されています
出典 カワウソブームの裏で|スタッフブログ|WWFジャパン

カワウソブームの影響で密輸が増えている状況は否めませんでした。

飼ってもいいけどカワウソを飼うのは大変


飼育の特殊性や情報の少なさから飼育の難しさがわかります

コツメカワウソは輸出制限+人工繁殖困難という理由から希少価値が高く、最低でも60万円は下りません
出典 超かわいい!カワウソってペットとして飼えるの? コツメカワウソの生態、性格、食性について | ペット生活

販売されているルートが正規なのか素人目には判断が難しそうです。信頼できる獣医さんなどを見つけなければいけません。

ドライフード(フェレットフードやキャットフードなど)を中心として、魚などの生ものを副菜として上手にバランスよく組み合わせてあげることが必要
出典 https://animoo.jp/articles/360?page=2

餌代だけでかなりの出費になりそう

とっても運動量が多く、遊びが大好きな生き物なので、かなりの飼育スペースが必要
出典 カワウソはペットとして飼える?お値段はなんと・・? | animol ~アニモル~

基本的にしつけすることは難しい
出典 カワウソはペットとして飼える?お値段はなんと・・? | animol ~アニモル~

カワウソを診察してくれる動物病院は非常に少ない
出典 https://petpedia.net/article/70/otter#toc-13

参考リンク

カワウソブームの裏で|スタッフブログ|WWFジャパン

ワシントン条約(CITES)(METI/経済産業省)