「家を買う8つの理由」を『自宅を買うな』著者がすべて論破
『サラリーマンは自宅を買うな』(東洋経済新報社刊)の著書の石川貴康氏が家を買う8つの理由に対してすべて論破しています。マイホーム購入を考えている方はいろんな意見を参考に決断してください。
家を買う8つの理由
【1】家賃を払っても賃貸住宅は自分のものにならない。
【2】年をとると収入が減るが、自宅ならお金がかからないから安心。
家賃とローン支払い合計を比較して『あまり変わらないなら買った方が得』と結論付ける方が多いですが…
自宅を購入すると購入時にローン手数料や団体信用生命保険料などの諸費用のほか、ランニングコストとして火災保険料や固定資産税、さらにマンションの場合は管理費や修繕積立金なども別途かかってくる。
【3】年をとると賃貸住宅が見つけにくい。
ウソです。私自身、賃貸住宅の大家ですが、年齢にかかわらず部屋を貸しています。高齢化社会になればサービスは一層充実していく
【4】金利が低く不動産価格が下がっている今が買い時だと思う。
『今が買い時』というセールストークをよく耳にしますが、そもそも安いから買うのはきっかけであって理由ではない。人口減少社会では今後地価が上昇する確証はないし、値段と金利の『底』と『天井』は神のみぞ知る世界です。
【5】何かあった時に売却してお金にできる。
【6】自宅の方が設備もいいし、自由にリフォームできる。
特に新築の場合は買った時が値段のピークになる可能性が高く、設備がいいのも買った時だけ。すぐ陳腐化が始まるし、リフォームするためにお金がかかることを忘れてはいけません
【7】賃貸住宅は世間体が悪い。
【8】自宅を持っている方が一人前に見える。
【7】や【8】のような価値観はかつては強かった。自宅を持つことはステイタスでもあり、子どもの間でも「持ち家」か「借家」かはいじめのきっかけになるほどだった。ところが、津波によって家が流され、原発事故によって住むことすらままならなくなる悲劇が現実となった。首都圏湾岸部でも液状化による被害が広がり、今やそんな価値観も崩れつつあるのが実情だ。