もう食べた?コシヒカリ時代に台頭してきた新ブランド米たち
最近スーパーで、見たことがないお米が増えたと思いませんか?それ、現代日本の米離れ問題を打開すべく努力して作られた新ブランド米です。今は新米が美味しい時期。味の好みはそれぞれなれど、実りが良く、健全に育ったお米は美味しいと感じますよね。
勢力が変化してきた「ウマいお米」
美味しいお米といえば東北や北陸地方の「コシヒカリ」「ササニシキ」が常識でしたが、最近お米の勢力図に変化が…
「旧来のブランド米より、さまざまな産地や銘柄を試したいという顧客が増えている」(米穀店の亀太商店)
出典 「うまいコメ」勢力図、激変 北海道・九州の評価急上昇 (産経新聞) – Yahoo!ニュース
「米の食味ランキング」で「特A」を獲得した新ブランド米たち
(財)日本穀物検定協会が主催する「米の食味ランキング」
http://www.kokken.or.jp/index.html
「米の食味ランキング」とは
出典 日本穀物検定協会
米の食味ランキングは、炊飯した白飯を実際に試食して評価する食味官能試験に基づき、昭和46年産米から毎年全国規模の産地品種について実施しています。
食味試験のランクは、複数産地コシヒカリのブレンド米を基準米とし、これと試験対象産地品種を比較しておおむね同等のものを「A’」、基準米よりも特に良好なものを「特A」、良好なものを「A」、やや劣るものを「B」、劣るものを「B’」として評価を行い、この結果を、毎年食味ランキングとして取りまとめ、発表しています。
平成23年産米については、129産地品種について食味試験を実施しました。
平成21年~から台頭してきたものをまとめてみました。北海道から順に紹介します。
北海道 「ゆめぴりか」
品種名は一般公募された(ピリカはアイヌ語で“美しい”の意味)
【特徴】
ベタベタしない程よい粘りと豊かな甘み。炊きあがりはつやがあって美しい。冷めても旨味が損なわれない、バランス・完成度に優れたお米。
【HP】
http://www.yume-pirika.jp/contents.html
「他のお米と比べてどうかではなく、まったく新しい品種として味わってほしい」
出典 ゆめぴりか
開発者の方の言葉
ANA国際線ファーストクラスの機内食に採用されている
出典 ゆめぴりか
米袋のデザインを有名グラフィックデザイナー、佐藤卓氏が手がけている
出典 ゆめぴりか
味に直接関係ないですが生産者の本気度が伝わってきます。店頭で見かけた時はチェックしてみては?
山形 「つや姫」
米=「※」記号、山に囲まれた山形の大地、朝日(日本)を表したロゴ。
【特徴】
名前通りつややかで、しっかりとした粒が特徴。粒ぞろいがよいため口当たりも良く、甘み、旨味、香りも高い。冷めても旨味が続く。
【美味しい食べ方】
そのままで十分ですが、下記ページでつや姫を使ったリゾットの作り方が紹介されています。
(http://www.pref.yamagata.jp/ou/somu/020020/03/mailmag/special/tsuyahime/inekari.html)
【HP】
http://www.tuyahime.jp/index.html
全国のおいしいお米のルーツとなる、「亀ノ尾」からの正当な系譜に誕生。
出典 つや姫ブランド化戦略:「つや姫」ブランドコンセプト
「亀ノ尾」とは明治時代、山形県庄内町(旧余目町)で阿部亀治が育成したお米の品種。今の美味しいお米のルーツと言われています。
「つや姫には“夢”と“絆”、“安心”を象徴するようなお米になってほしいし、そうなるよう真心を込めて育てたい」
出典 2010年10月デビュー!つや姫 — 山形県ホームページ
生産者の方の言葉
アートディレクターの佐野研二郎をブランドデザイナーに起用
出典 つや姫 – Wikipedia
福岡 「元気つくし」
名前は「暑さに強く元気に育つ、おいしいお米」「食べる人に元気を与える、おいしいお米」の意味を込められている
【特徴】
1つ1つの粒がしっかりとしていて、つやと粘りがある。季節によって味にばらつきが無く、オールシーズン美味しいのも特徴。
【HP】
http://meshimaru.com/genkitukusi/
新品種「元気つくし」は福岡県が2009年度に栽培を始めた、暑さに強いコメの新品種。10年かけて開発された。
出典 福岡産 元気つくし
暑さに強いお米を作ることで東北・北陸のお米に対抗
精米袋からキャッチフレーズまで生産者の「めし丸元気つくし研究会」が企画した商品
出典 「めし丸元気つくし」の取り組み|めし丸元気つくし|JA全農ふくれん めし丸くん
福岡県産米のキャラクター「めし丸」くんが信頼と真心の目印となっている
出典 「めし丸元気つくし」米袋デザインについて|めし丸元気つくし|JA全農ふくれん めし丸くん
佐賀 「さがびより」
気候が大きく変動するなかでも知恵と努力を重ね、収穫の日(=佐賀日和)を迎えたという生産者の思いが名前に表れている
【特徴】
光沢と粘り、香り高く強い甘みが特徴。食べるともっちりとした食感が楽しめる。
【美味しい食べ方】
美味しい混ぜご飯のレシピが紹介されています
http://www.pref.saga.lg.jp/web/kankou/kb-tokusan/sagabiyori/_36727.html
【HP】
http://www.saganet.ne.jp/jasaga/nosan/sagabiyori.html
研究、開発まで11年。高温の条件下でも元気に育つ上質な県産米として表舞台に。
出典 佐賀県:特集(上)
地球温暖化にも対抗できる品種
「今まで研究してきた品種の中では最高のものが出来ました。多くの人に気に入ってもらい、しっかり定着してほしい」
出典 佐賀県:特集(上)
研究担当の方の言葉
イメージキャラクターは「ひよりちゃん」と「ちゅんくん」
出典 佐賀県:「さがびより」のおいしい情報
米どころ佐賀の郊外、恵まれた佐賀の自然の中で元気いっぱいすくすく育つご飯の大好きな子供たちです。
熊本 「森のくまさん」
夏目漱石が熊本在住時代、緑豊かな熊本を「森の都熊本」と表現したことから
【特徴】
粘り気が強く、もちもち感と甘みが楽しめる。粘りが強いため、おにぎりにしても最高。
【HP】
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熊本県農業研究センターで8年の歳月をかけて開発された品種
出典 <送料無料>新米100% 熊本産 森のくまさん10kg(5kg×2)
コシヒカリ父とヒノヒカリ母から品種改良されたお米なので、粘りがあって香りも良い、期待の新品種
出典 美味しいお米森のくまさんは熊本県産米です 球磨川の清流を利用した旨い米作りを農家直送します
コシヒカリとヒノヒカリのいいところを受け継いでいる
おまけ 新米の美味しい炊き方
洗う時は、丸い穴の開いた“ざる”で
1回目はぬか臭さとゴミを取るため、とにかく素早く水を捨てて下さい。2回目以降は貯めた水の中でやさしく(決してガシガシ洗わないように)かきまぜてください。目安は水が澄むまでまで。なるべく冷たい水で洗いましょう。
水加減は少なめで
新米は水分を多く含んだお米です。炊飯器のメモリよりも若干少なめで吸水させて下さい。
じっくり浸して下さい
冬場なら1時間程度、夏場なら30分程吸水がちょうど良いです。
炊く・蒸らす
炊飯し、炊き上がったら10分程蒸らします。
紹介してきた新米は冷めても美味しい特Aのお米たちなので、おにぎりやお弁当でも絶品です。もちろん炊きたても賞味を。
▼参考リンク
お米の味、九州と北海道産が台頭 勢力図に変化 – 47NEWS(よんななニュース)